[voice icon=”https://yukogendo.com/wp-content/uploads/0024_original.png” name=”げんどうゆうこ” type=”l”]今回は私が長年続けているプロボノに関する記事。学生時代からずっと続けているボランティア。長く続けている中で、その活動を活かすことができる人と、無駄に指定しまう人が何となく分かってきました。[/voice]
週末はプロボノ団体Social Marketing Japanの全体ミーティングでした。
現在、運営しているサイトのリニューアルを徐々に行なっていくところなのですが、毎回楽しく、満足度の高い打ち合わせができています。
実は私は学生時代からずっとNPOの活動に関わってきてまして、その年数何と12年!
社会人になってからもずっと活動を続けてきて感じている、プロボノが出来る人、出来ない人について今日は書いてみようと思います。
私が考える、プロボノが出来る人とは・・・
多様性への受容力がある人
NPO業界は、企業よりも多様性が高い環境であることが多い。
会社に行くと同じような仕事をしている人に囲まれ、独自の文化や価値観などがありますよね。社内用語がある会社もあるし。
一方、NPOは全員が別業界の人ということもあり得るし、働き方も起業家、フリーランス、社員、主婦、学生とバラバラ。更に会社の「月いくらで週5勤務します」というような「契約」とも違うのでコミットメントすらバラバラ。
例えば「私はこれだけやっているのに、あの人はちょっとしかやっていない…」とか「私の仕事のやり方と違ってやりづらいな〜」など「違い」を受容できない人はやっていけません。
受容性が高いからNPOの活動のすんなり入れて楽しめるのか、NPOの活動を始めると受容性が高まっていくのか分かりませんが、ボランティアをしている人の方が「世の中いろんな人がいますよねー」感が高いというか… 「ちょっと枠を出た人を受け止める力」が高いように思います。
自分のニーズを知っている人
これはもう、断言しますが、プロボノが出来る人というのは「自分自身を知っている人」( もしくは「知ろうと出来る人」) です。中でも「自分のニーズ ( 何がやりたい?何が得たい?どんな時間を過ごしたい?」を知っている人ですね。
会社の仕事よりもプロボノの方が強制力が弱くなってしまうので、リーダーが「あれしてこれして」と指示を出しづらいし、出したとしてもそれが本人の中の「やってみたい」「やろう」に結びついていないと実行されなかったりします。
「仕事で培ったスキルをより直接的に社会に活かしたい」とか「違う業界の人と一緒にプロジェクトをする経験が欲しい」とか「より直接的に社会とつながりたい」とかなんでもいいのですが、「なぜ自分がプロボノをするのか」は「なぜ自分がこの会社で働くのか」よりも認識している必要があるとすら思ってます。
後者は最悪の場合、思考停止しててもやることは与えられるので目の前のことをこなして時間を紛らわすことができます。プロボノは当たり前ですが、ボランタリー ( =自発的に行動すること )なので「自分がどうしたい?」を自分に問える人じゃないと出来ないんですね。
うちの団体では採用をするときに ( ボランタリーの活動でも、社会にサービスを提供している活動なので人を慎重に選んで参加してもらってます ) その人がどういうことを期待しているのか、やりたいと思っているのかわりとしっかり聞いてます。
自分を知ろうとしない人は、プロボノ活動に参加しても「何も起きません」
自分を知らないと何に手をあげたらいいのか分からず「待ち」の姿勢になります。けれど、プロボノに対して懇切丁寧に指示できるほどNPOは余裕がありません。 なので指示されないと動けない人は基本的にボランティア ( = 自発的に動くこと )は無理なので、逐一やることを指示してもらって、待っていても自分の時間が埋められる環境にいたほうがいいという結論になります。
自分と周りに誠実でいれる人
最後に、プロボノをするには自分にも周りにも「誠実でいること」がとても大切だと思っています。 プロボノは多くの場合が、金銭対価を得る活動を別でしながらの活動です。
✔ 思うように時間がとれない
✔ やると言ったことが出来ていない
✔ 仕事で突発的なことがあって活動に穴を開けてしまった
などなど。様々なことが起こりえます。
その時、あなたならどうしますか??
ここで「ボランティアなんだからまぁいいか」とスルーする人はあまりプロボノ活動に向いていないです。
少なくともうちのサイトは利用してほしくありません…
ボランティア、プロボノは「やってもやらなくてもどっちでもいいもの」ではなく「自分でやるかどうかを決めるもの」でしかないからです。
上記のような状態になったときに、一緒に活動している人たちに「ちょっと忙しくて進められてないです。すみません 」の一言が言えるかどうか。これがかなり大切。
「何となくスルー」「誰かがフェードアウト」って仕事じゃありえないのに、プロボノだと起こったりします。これって、活動に迷惑がかかると同時にスルーしている本人の中にマイナスな経験が溜まるので ( 自分はやると言っておきながらやらない人、とか迷惑かけても無視してしまう人、とか。そういうマイナスなセルフイメージが無意識に自分の中に溜まっていくという意味 ) 双方のために良くないです。
繰り返すようにプロボノは強制力が効きません。外から強制されないと動けない、できない、人とコミュニケーションとれない、という人は基本的にボランティアは向かないです。
以上が、私が考えるプロボノが出来る人の3つの条件です。
この分野に関してはかなりの失敗経験を積んでいるので(涙)、かなり暑苦しく語れる自信があります。自発的に行動するとは、自分の生き方そのものを表します。くどいですが、自分を知ろうとしない、強制されないとできないって言う人は、思考停止していてもやることが与えられる環境にいるべき。
自分で自分の面倒を見れない人は、プロボノはまだ早いということ。プロボノって何か最近流行ってますよねではなく「これがしたい!」という自分の気持ちから動き出す人が増えたら嬉しいです。
企業に勤めている人はNPOの世界って少し遠いものかもしれません。けれど、より社会と直接的につながれるかけがえのない機会に溢れている業界だからこそ、私はこれからもNPOの世界に関わりながら生きていきたいと思っています。
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