今回は、私が普段のコミュニケーションの中で意識していることを書いてみます。身近な相手とより良い関係を築きたい、コミュニケーション能力を高めたいという方向けの記事。
会話の主導権は聞き手にあり
私は、以前、西村佳哲さんのインタビューの教室に行って時以来、自分がより良い関係を築きたいと思っている人との会話では「感情についていく」聞き方を意識することがあります。 この聞き方を意識してから自分の「聞き方」に幅が広がったので、この記事で噛み砕いて紹介してみたいと思います。
皆さんは、会話をするとき、「話し手」と「聞き手」どちらが主導権を持っていると思いますか。
一見、話し手が話したいことを話しているように思えますが、実は会話の主導権は「聞き手」が持っています。最初は、話し手が話したいことから始まるかもしれませんが、聞き手が「会話のどこに関心を寄せるか」で会話の流れは決まるからです。
「感情についていく」聞き方
ちょっと例を挙げますね。例えば、友達がこんな言葉をかけてきたとします。
「ねぇ、聞いて〜。最近できた彼氏とデートであの高級イタリアンに行って来ちゃった〜!、すっごく楽しかった〜」
はい。人生でこんな感じの言葉は誰しも聞いたことあると思うんですが、この時、なんて言葉を返しますか? あなたの返す言葉で、次の彼女の話す内容が決まります。
( 想定として、彼女のことは「話をしっかり聞いて、いい関係を築きたい相手だと思っている」とします。「ふーん」で終了しますというのは無しで!)
考えましたか?
私だったら 「すっごく楽しかったんだ〜 どんなところが楽しかった〜?」と返します。こう返すと彼女は楽しかったという感情、または感情に近い事柄について話をしてくれるからです。
例えば、「実は、料理の好みがぴったりで、話が付きなくてさ〜。食事しているだけであんなに会話が弾むのが初めてだったから、ホント、楽しかった〜」という感じ。彼女がどんな時間を楽しいと感じる人なのか、という人となりに近い話をきくことが出来ます。これが感情にフォーカスし、ついていく聞き方。
最初に、「すっごく楽しかったんだ〜」と同じ言葉を同じトーンで返す、ということもポイント。自分が発した言葉をそのまま、浴び返ることで、その人の気持ちが増幅されるからです。( なので、ここはとってもいい時間だったんだね!などと言い換えないほうがベター )
ただ、この場合、聴き手の返し方はいくつもありますよね。
例えば「えー!あのイタリアン行ったの〜?いいな〜何食べた?」とか「彼氏出来たの?誰だれ?私の知ってる人?」とか笑。こんな返し方をすると、レストランや彼氏の説明をしだします。これは事柄にフォーカスをし、ついていく聞き方です。
本人自身に「近い」言葉を聞く
事柄と感情では、感情の方が相手の本質に近いと私は考えています。例えば、
1. 友達の相談にのったけれど、解決出来なかったよ ( 事柄 )
2. 友達の相談にのったけれど、解決出来なくて、とても悔しい想いがしたよ ( 事柄 + 感情 )
このような会話があったとき、2の言葉を使ってくれる人の方が、自分に対して心を開いてくれている感じがしませんか? 会話が、1のトーンばかりだと、話が説明的になり弾まなくなります。
私たちは相手の感情、感覚を知りあっている(こういうことで喜んでくれる、楽しいと思ってくれる人だ )ほうが深いつながりが生まれ、安心できる関係性を築けるのです。だからこそ、私は「この人と良い関係性を築きたい!」と思っている人にこそ、「感情」についていく聞き方を意識しています。
なのでもし、私が会話で「どんなことが楽しかった〜?嬉しかった〜?」と聞いてきたら、気持ちを聞き、良い関係性を築きたいと思っているのだ、とひっそり好意的に捉えてください。
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