[voice icon=”https://yukogendo.com/wp-content/uploads/0014_original.png” name=”げんどうゆうこ” type=”l”]今回は「お願いする」ということについてのTEDをご紹介します。私は三姉妹の長女ということもあって姉気質が強く、「お願いすること」が長年苦手でした。するっとお願いする妹が恨めしい…と思いながら過ごしてました笑。[/voice]
今日はついつい頑張りすぎてしまうリーダーの方、特に「人にお願いするのが苦手 … ( でついつい自分でやっちゃう) 」という方に向けてオススメのTEDを紹介します。アナンダ・パーマー 「”お願いする”ということ」です。
彼女は大学卒業後、5年位「生きた彫刻」として道端にたち(よく、変わった格好で道端に立っていて傍に帽子や缶が置いてあるやつ) 、通行人からお金をもらう仕事をしていたそうです。
特に寂しい人たち ― 何週間も 誰とも 話してないような人に出会って 通りの真ん中で 見つめ合うという 美しい瞬間を経験しました。
「ありがとう あなたのこと ちゃんと見ているから」と目で訴えると 相手の目も語ります 「誰も僕を見てくれやしないんだ ありがとう」
人と触れ合う感覚に喜びを感じた彼女は、音楽でお金が入るようになり、その仕事を辞めてからも積極的にファンと触れ合う機会を創っていったそうです。サインしたり ハグしたり おしゃべりしたり、「手伝って」とか「一緒にやって」と 頼んでいるうちにファンとともにいろんな仕組みが出来ていったと話をしています。
Twitter が出てくると いつでも どこでも 何でも頼めるようになって もっとすごいことになりました ピアノを練習したくなったら １時間後にはファンの家にいます これはロンドンです 皆が各国の手料理を 差し入れしてくれて 楽屋で一緒に食べたり これはシアトル 美術館やお店や 公共の場所で働いてるファンは突然 押しかけて 無料のゲリラ・ライブをしても ちゃんと反応してくれます
このようにTwitterが出てきてからアマンダのファンとの交流は更に加速していきました。
私はよく泊まり歩きますし ステージダイブもたくさんします 泊まり歩くのも ステージダイブするのも 本質的には同じだと 私は思います 観客に飛び込むのは お互いの信頼の証です 観客に飛び込むのは お互いの信頼の証です
その後、彼女が行ったことは「出来る限りタダで音楽を配信する」ということ。その代わり、これまで築いてきた何千ものつながりに飛び込んで 皆に「支えて」と頼んだんだそう。Kickstarterというクラウドファンディングで10万ドルを目標に資金を集めようとしたところ、ファンの支援は 120万ドル近くになりました。 ( ちなみにKickstarterはこのページ です )
メディアは こう聞いてきます 「音楽業界は落ち目なのに 君は音楽をフリーで配布 どうやって金を出させたんだ」 出させたんじゃない 頼んだんです 頼むことで人とのつながりができ ― 頼むことで人とのつながりができ ― つながりができれば みんな助けてくれる アーティストの多くは そんなバカなと思っています 誰かに頼るなんてとんでもないって 助けを求めるのは 簡単なことじゃないから ― 抵抗を感じる人が多いんです 頼むのは 自分を無防備にすることだから
まずここで心に留めておきたいのは「頼むことで人とのつながりができる」ということ。何でも一人で負ってしまうということは人とのつながるチャンスを無くしていくことと同義なんですね。
「どうやって 音楽にお金を出させるか？」 でも こう考えたらどうでしょう ― 「どうすれば音楽に お金を出せるように してあげられるだろう？」
もしあなたがリーダーなら「どうすればメンバーが力を発揮できるようにしてあげられるだろうか？」と考えていますか？？それには、その人に力を発揮できるチャンスを与えること、「これをやってもらえませんか 」とお願いすることです。
人は関われば関わるだけその仕事、活動が「自分のもの」になります。
なので、自分ですべて抱えてしまったら、相手の才能を発揮する機会とつながりを強める機会を積んでしまうことになります。
( そもそも、お願いされて嫌な気持ちになる人って実際は少ないはず。私も人からお願いされたら頼りにされた気がして嬉しいですし。)
私も「あーこれは時間ないし、自分でやったほうが早いかも」と思って自分でやってしまうこともまだあります。けれども、長期的に一緒に仕事したい、活動したいという仲間なら「お願いしあうこと」でお互いの才能を借りあって力を発揮し、つながりを強めていきたいので、なるべく「”お願いする”ということ」を意識しています。
このTEDですが、原題は「The Art of Asking」というそうです。「”お願いする”ということ」がアートだなんて、少しワクワクしませんか？私もそんなアートを楽しめるリーダーになるつもりです。
