組織の変革は恐れから?愛から? これからの組織開発コンサルタントに必要な資質について考える

げんどうゆうこ
今回は組織開発において大切にしている視点についてです。わたしの仕事は組織に対話を取り入れていき、その組織の人が目指す姿に進めるようサポートするという意味では「組織開発」の仕事であるとも言えます。

 

最近、週に1冊組織開発関連の本を読んでディスカッションをするというスパルタOD(Organizational development、組織開発という意味です) 読書会に参加しています。 ( 注: スパルタはただの私の心の声です… )

 

ここまで読んだ本

職場ぐるみ訓練の考え方―起源・本質・将来の展望 (1971年) (ODシリーズ〈1〉)
職場ぐるみ訓練の進め方―スタッフ,コンサルタントのための指針 (1972年) (ODシリーズ〈2〉)
グリッド方式による組織づくり―組織風土を変える (1972年) (ODシリーズ〈3〉)
組織づくりの戦略とモデル (1972年) (ODシリーズ〈4〉)
※ 1970年代の古い本ばかりなのでもう売っていないものばかり…。

 

 

先日ディスカッションした内容が個人的に興味深かったので、今日は組織の変革へのキーについて。上記のODシリーズ4で、組織開発が成功するための条件の1つに「中心人物または集団が傷を負っていること」とあったのと、この当時の組織開発は課題解決アプローチによっているように読めたので、「それはどうして?課題とか不安とか恐れをキーにする必要があるの?ポジティブアプローチはなぜ書かれてないの?(そもそもこの年代にない?) 」という話をしました。

 

ちなみに

■ 課題解決アプローチ(またはギャップアプローチ)
課題を分析して解決する

■ ポジティブアプローチ
強みを分析して高める手段をとる

です。参考までに私がシステムコーチングで使用しているファシグラも貼っておきます。



( 満足度調査を行ったときに、不満足の原因を調べるのが課題解決、満足の要因を調べるのがポジティブアプローチ。)

もっとちゃんと知りたい方はこちらのページなどをどうぞ。

 

1970年代に組織で起きていることは、今の私たちが今直面している複雑性の高い課題・事象よりは「解決可能なもの」だったので、課題解決アプローチでよかったのかもしれません。ただ、個人的には課題解決アプローチって時に、不安を煽るアプローチのようで好きじゃないんですよね。。 (必要なケースがあるというのは同意しますが)

 

例えば、現状の会社の売上は良くて今の時点では何も問題がない会社でも、将来を考えたら新しい製品を生み出せる体制にしないといけないため、組織開発を行うケースがあります。この場合…どうしましょうか。「先がないぞ!」と不安を煽りますか? 私はそれよりも「この先どうしたいですか?」と問い、「私たちはこうしたい!」という話がしたい。

 

ちょっと話が逸れますが、人間ってネガティブな遺伝子を持つ人が生き残っているので (原始時代を想像してもらえると分かると思いますが、「ここにいたらマンモスに襲われないだろうか?」とリスクを考えられる人の方が生き残る)、ほおっておくと課題に着目していく傾向にあるそうです。

 

また、人は心理的にも得より損を大きく感じやすいので、不安を回避したいという気持ちの方が強く働くそう。

 

なので、恐れや不安をキーにする方が人は動きやすいのかもしれない、そんなことを思いました。

 

ただ、不安をエネルギーにするって楽しくないでしょ。どう考えても。「この先やばいぞ!」というエネルギーで生きている人と「未来はこうしよう!」っていう人のエネルギー。私は後者の人と一緒に過ごしたいし、自分が組織開発で関わるチームには是非、後者に変化してもらいたい。

 

そのためにどうしたらいいのか考えてみたのですが、やっぱり変革者(外部からのODコンサルタントでもいいし、内部での担当者でもいいし)は愛から生きていることを体現している人がいいなと。「こうしたい!」という自分の心に沿って生きている人でなければとてもじゃないけれど「ビジョンや夢を描きましょう!」という言葉に説得力がない。

 

人は人を助けることはできません。あくまでその人がその人を助けることを後押しするだけ。組織も同じで、私が外部支援者としてサポートをするときに、その組織を助けることはできません。あくまで変わろうとする力を後押しするだけ。愛を持って生き、自分の在り方を呼応させるだけ。

 

 

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変革者はたくさん学び、知識を詰め込むことも大切だけどそれ以上に「自分が恐れからでなく、愛から生きているか」を問える人がいい。いや、問えるだけじゃなくて生きれる人がいい。そんなことを思いました。

 

最近、また新しい組織開発の仕事が決まったので今のこの気持ちを忘れないようにしたいなと書き残しておきます。

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