あなたの場作り、準備何割 !? 私が準備に命をかける3つ+αの理由

[voice icon=”https://yukogendo.com/wp-content/uploads/0015_original.png” name=”げんどうゆうこ” type=”l”]今回は自分が主催する場の準備について。私は相当なビビリなので入念準備派です笑。でも準備をしてあるかどうかは「当日の自分の在り方」に大きく影響するから準備していると言えますね。[/voice]

 

 

ファシリテーターとして、場づくりをよくしています。私は大変なビビリなので(笑)、その度にすごーーく準備してしまう。もう…最近、準備が仕事何じゃないかと思うくらい。

 

 

特にシステムコーチをするときはペアを組む人がパーソナルコーチ出身の人も多いので、私の場作りの準備ぶりにびっくりする人もいます。事前の打ち合わせが足りないとペアコーチの勤めてる会社付近に行って、ランチの時間に呼び出す(笑)とかもやってしまう。私がなぜそんなに チキンなのか 準備するのか、今日はちょっと考えてまとめてみました。

 

選択肢が増えるから

まず、準備をしておくと何がいいかというと、何と言っても当日やることの選択肢が増えるということ。1-2案あるという状態で臨めると、当日その場を見ていて「何か違うかも…」と気付いた時に準備してきた案の、どの辺が違うのかというところから別案を考えることができます。

 

そもそも場作りはこのワークはこういう目的でする、こういう流れを作るためにする、と「意図を持って」デザインしているはず。なので、「あぁ、ここが上手くいってないな…」と分かったら次の内容を瞬時に変えやすいのです。

 

 

もちろん、経験豊富なファシリテーターはその場の様子から瞬時にいくつも選択肢が湧くと思いますが、まだまだ「経験豊富です!」とは言うには修行が必要な私。なので、経験は事前準備で補うつもりで臨んでいます。

 

 

 

自分の在り方に影響するから

在り方は在り方に呼応するの記事でも書いたとおり、場作りするときに最も大切なことはファシリテーター自身の心の状態です。

 

私はある程度納得できるまで準備できて初めて、思い切ってその場に「在る」ことができるようになります。私はよく人に「あまり動じないね」とフィードバックされることが多いのですが「ここまでやったのだから」と準備した自分にOKを出し、自分を信頼することが「動じなく見える」ことにつながっているのだと思っています。( ※注 実際には動じております… )

 

 

準備を怠っていると「次どうしようか」とかあれこれも考えることが多くて、心のお喋りが多くなってしまい、「いま、この瞬間」に居られなくなってしまうのです。ファシリテーターが最も大切なことはその場を「見る」ことのはず。その場に集中して居られるようにある程度事前に考えられることは考えておくべきだと思っています。

 

 

 

何より「この場を大切にしている」という無言のメッセージがクライアントに伝わるから

さらに準備することは、参加者に「私はファシリテーターとしてこの場を大切にしている」という無言のメッセージを伝えることだと思っています。参加者って丁寧に準備された場とそうでない場って何となく気が付きますよね。そして心を込めて準備された場にいると、何だか心が満たされ、安心する気持ちがする。だからこそ、その場で行われるセッションも良い場になるのです。

 

 

私の好きな、西村佳哲さんの「自分の仕事をつくる」という本のまえがきにこんな言葉があります。

 

たとえば安売りの家具屋の店頭に並ぶ、カラーボックスのような本棚。
化粧板の仕上げは側面まで、裏面はベニア貼りの彼らは、「裏は見えないからいいでしょ?」というメッセージを語ることもなく語っている。

 

建売住宅の扉は、開け閉めのたびに薄い音を立てながら、それをつくった人たちの「こんなもんでいいでしょ?」という腹の中を伝える。
様々な仕事が「こんなもんでいいでしょ?」という人を軽くあつかったメッセージを体現している。

 

これを場作りに置き換えると、机の上にペンや付箋が投げやりに置かれている。椅子が綺麗に揃っていない。模造紙やイーゼルパットに雑に書かれた文字。そのすべてがファシリテーターの無言の「こんなもんでいいでしょ?」を発していると思っています。もちろん、準備されていなくても参加者が何とも思ってないこともあるかもしれません。

 

 

しかし、丁寧に準備されたコンテンツと空間は参加者が無意識であっても影響しているもの。「神は細部に宿る」とも言われるように、細部に心を込めることが出来る人こそ、プロと言えるのではないでしょうか。
また、私にとって真剣に準備をすることは「願掛けのようなもの」でもあります。

 

ソニーでAIBOを開発した時にチームを率いた天外伺朗さんの言葉に「最も真剣に準備した人のところに強運が訪れる」という言葉があり、これを信じているところがあるんですね。私はチームの力がブレイクスルーをする瞬間を眺めるのが大好きなので、自分が真剣に準備した場で、どんな幸運が訪れるかなと楽しみに待っているところがあります。

 

 

そんなわけで、次のセッションも準備がんばろうと思います…!

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対話ができる関係性・チームを築くために ワークショップデザイン × ファシリテーション でサポートする人。 プロフィール

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